三重交通 RECRUIT

Interview

インタビュー

三重交通株式会社 
代表取締役社⻑

⽥端 英明

37年の間、三重交通とともに歩んできた⽥端社⻑。
その経歴を辿りながら、三重交通でのご経験や仕事への姿勢、
経営ビジョン、求める⼈材像までお聞きしました。

1963年⽣まれ、津市出⾝、中央⼤商学部卒業

1986年4⽉ 三重交通(株)⼊社

2017年6⽉ 名阪近鉄バス株式会社常務取締役

2019年6⽉ 三重交通(株)取締役

2020年6⽉ 名阪近鉄バス(株)代表取締役社⻑

2023年6⽉ 三重交通(株)代表取締役社⻑

社員対談
実現不可能と思えたミッションへのチャレンジ
インタビュアーインタビュアー

1986年に三重交通に⼊社されて、2023年に社⻑として就任されるまでのご経歴について教えていただけますか︖

tabata田端氏

昔の話になりますが・・・まず最初の3ヶ⽉間研修の後、東京にあった観光営業部という、貸切バスを扱う部署に配属されまして。団体旅⾏などで、三重交通のバスを使っていただくための旅⾏会社へのセールスを担当しました。

インタビュアーインタビュアー

今でいうBtoBビジネスですね。

tabata田端氏

そうです。それを5年経験した後に、名古屋や伊勢の営業所で観光バスの調整業務等に担当し、また東京へ。今度は東京近郊だけでなく、東⽇本全体のセールスを担当しました。これが6年間ですね。その後は、グループ会社である三重いすゞ⾃動⾞(株)への出向、⼈事労務課での労務課⻑職や、三重県観光連盟の事務局⻑として観光地域づくりに携わったり、グループ会社である名阪近鉄バス(株)、名阪近鉄旅⾏(株)の代表取締役社⻑を経て、今に⾄ります。

インタビュアーインタビュアー

⽬まぐるしいご活躍ですね。⻑い間、営業畑を歩まれてからの⼈事労務課へのご就任ですが、当時のミッションは何だったのでしょう︖

tabata田端氏

⼈事労務課には2度配属になったのですが、どちらもメインは事業拡⼤による運転⼠の⼤規模採⽤です。特に最初の時は、名古屋市交通局(市バス)の運⾏受託業務が始まり、運転⼠採⽤が急務になったので、定年退職される運転⼠100名の採⽤に加え、プラス新規で100名採⽤しようと。

インタビュアーインタビュアー

かなりハードなミッションに思えます・・・。

tabata田端氏

正直、実現不可能だと思いましたよ(笑)。でも、やるしかないと腹をくくりました。困難なときこそ、⽴ち向かう気概が試される場となります。可能な限りの⼿を尽くし、あらゆる可能性を追求して。結果的には、ミッションをクリアすることができたんですが、激動の年でしたね。2度⽬の採⽤ミッションでは、県外からの採⽤強化のため、全国で採⽤説明会を開催しました。北海道から沖縄まで⾶びまわり、こちらもなんとかクリアしました。

お客様の⼤切な思い出を⽀える仕事。それをいつも⼼に留める。
インタビュアーインタビュアー

⼊社後、どのような姿勢で仕事に取り組まれていましたか︖

tabata田端氏

⼊社したばかりの頃は右も左もわからず、先輩に聞いて、時には背伸びして、とにかく必死でしたよ(笑)。ただ新⼊社員だろうと、お客様にとってはバスのプロ。三重交通を背負っているんだ、という責任と誇りを持って、仕事に取り組んではいました。仕事は楽しかったですね、もちろん、今も楽しいですよ。⼤変なことがあっても頑張れるのは、バス事業のその先に、地域のお客様の存在があったから。お客様に「ありがとう」と喜んでもらえれば、疲れが吹き⾶ぶ。そういうものです。

インタビュアーインタビュアー

たくさんのご経験を重ねる中で、気づいたことや⼤切にされていることはありますか︖

tabata田端氏

⻑年この業界にいると、本当にたくさんのお客様に関わります。でも、同じルート、同じ⽬的地へ⾏くバスでも、お客様は⼀⼈⼀⼈違いますよね。あるお客様にとってはこれが最後の旅⾏かもしれない。我々にとって多くの業務の中の⼀つかもしれませんが、⼀⼈ひとりの思い出を⽀えるかけがえのない仕事だということを常に忘れてはいけないと思っています。

⾃ら体験し学ぶことが、⼈を成⻑させる
インタビュアーインタビュアー

座右の銘は「百聞は⼀⾒にしかず」だと聞きました。どのようなご経験から、この⾔葉を選ばれたのかお聞きしてもよいですか︖

tabata田端氏

元々僕は、雑談好きでして、何でも知りたいタイプなんです。興味があると、何でも調べます。でもどんなに調べても、実際に現地に⾏くと、気づかなかった魅⼒や⾯⽩さが溢れているんですよね。ネットの情報もTVに映った画⾯も、切り取られた情報ですから。画⾯の外の景⾊に、⾯⽩い発⾒があるかもしれませんよ。

インタビュアーインタビュアー

そう考えると、すぐにでも旅に出たくなりますね。

tabata田端氏

そう、旅に出て、その⼟地の空気を吸い、歩いてみれば、想像していたのとは違う魅⼒に気づけるはず。現地でしか⾒つけられない細い道、新しい発⾒。⾃分の⽬で⾒ることで養われる感覚があるし、仕事にも活きると思います。観光バスの営業で、バスの話だけされても⾯⽩くないでしょう︖ バスが訪れる場所にどんな魅⼒があるのか、それを⾃分の⾔葉で伝えられる⼈間になってほしいですね。

バス事業を通じて培った信頼を、今後も守り続ける
インタビュアーインタビュアー

全国屈指の規模を誇るバス事業を展開しており、三重で知らない⼈はいないと⾔われる三重交通。今後の展望についてお聞かせください。

tabata田端氏

確かに、毎⽇安全に運⾏して、地域の皆様に使っていただくバス事業は、全三重交通グループの信頼の源泉になっています。だから今後も、基幹事業であるバス事業を安全に持続させること。これが第⼀ではありますが実は、三重交通はバス事業で培った信頼を軸に、旅⾏や不動産、保険など事業の多⾓化に取り組み、現在では10の事業を営んでいるんです。

インタビュアーインタビュアー

三重交通=バス事業、だけではないということですね。

tabata田端氏

そうです。そして全ての事業が、地域の皆様の暮らしに深く関わっているんですよ。私も三重県出⾝ですから、遠⾜や修学旅⾏など、⼈⽣の節⽬節⽬で三重交通のバスを利⽤してきました。アルバムの写真もバスガイドさんと⼀緒に写ってたりして、良い思い出になっています。三重の⼈にとって、三重交通は“空気”みたいなもの。三重交通=バスのイメージは信頼の証ともいえるでしょう。その上で、今では運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの4つのセグメント、全25社で構成される三重交通グループの⽀える中核会社でもあることも、ぜひ皆様に知っていただきたいですね。今後も、「お客さま第⼀」「⾃⼰⾰新」「豊かな郷⼟づくり」を企業理念に、消費者ニーズの変化に柔軟に対応し、さらなる成⻑に加え、地域社会の発展に貢献していきたいと考えています。

地域社会と「共⽣」し、より良い未来を作っていく
インタビュアーインタビュアー

三重交通を取り巻く環境の変化と、今後、取り組むべき経営課題についてお考えをお聞かせ下さい。

tabata田端氏

当社を取り巻く環境は⼤きく変化しています。⼈⼝減少や少⼦⾼齢化の問題に加えて、AIやICTのような技術の進化にも対応しなければなりません。また利⽤者や働き⼿が減っても、地域におけるバス事業の重要性は変わりありませんから、地域住⺠のニーズに応えるために、どうサービスを提供し続けるか。過疎地域での持続可能な交通サービスの提供も⼤きな課題の⼀つです。解決の鍵は、地域社会との「共⽣」ですね。利⽤者である地域住⺠と協働し、市や町と協働していくことが⼤切だと感じています。次世代交通についても、地域や関係団体と連携しながら積極的に研究しているところでして、三重県内実施のAIオンデマンドバスや、⾃動運転の実証実験への参画のほか、四⽇市及び伊勢市内でBRTシステム(連節バス)も導⼊しています。

インタビュアーインタビュアー

市町村との協働といえば、2024年4⽉より、60歳を迎えた消防⼠がバス運転⼠として働くことができる協定を、三重交通と自治体が結んだというニュースを拝⾒しましした。

tabata田端氏

連携していたからこそ、実現できた好例ですね。⼈材不⾜は切実な課題で、働き⽅改⾰の推進を徹底的に進めていくつもりです。課題は⼭積みですが、スピード感を持って、かつお客様と安全第⼀で取り組みを進めていきたいですね。

「前例はないけどやってみたい」そんな情熱をぶつけてほしい。
インタビュアーインタビュアー

どんな⼈と⼀緒に働きたいと思われますか︖三重交通が求める⼈材像について教えてください。

tabata田端氏

学⽣さんの多くが地元『三重県』のために貢献したい、という熱い思いを持って応募してくださります。最近は県外からも当社に入社する方は多くなってきましたがその気持ちは本当に嬉しいし、⼤切ですが、もう⼀歩踏み込んで、“君⾃⾝は三重交通で何がしたいのか”を聞きたいですね。私は⾯接で、学⽣さんに「最近バスに乗りましたか︖」って聞くんですよ。すると、最近は乗っていないって答える⼈もいて(笑)

インタビュアーインタビュアー

気まずそうな学⽣さんの顔が、⽬に浮かびます・・・(笑)

tabata田端氏

︓(笑)。まず実際にバスに乗ってみて、感じた魅⼒や改善点を考えてみてほしいんです。バス事業という枠に捉われる必要はありません。「前例はないけど、こんなことをしてみたい︕」という柔軟な発想を持った⽅に会いたいですね。

インタビュアーインタビュアー

そういった意⾒というのは、上の⽅にも気軽に⾔い合える社⾵なんでしょうか︖

tabata田端氏

私が⼊社した当初より経営陣と社員の垣根はかなり低くなっていますし、なくしていきたいと思っていますよ。若い⼈の意⾒がこれからは必要なんです。思いついたら何でもチャレンジすればいい。失敗だって、⾔ってしまえば若者の特権なんですから。ただ1つ、ごまかしたり嘘をつく、裏表がある、そういう⾏為はNGですね。僕らは経験を積んだからこその先⼊観から、無意識のうちに、⾃分の思考に制限を設けてしまうことがあります。だからこそ、新⼊社員の皆さん︕⾃由な発想で、⼀緒に会社を新しくしていきましょう︕

社⻑メッセージ

皆さんは、『三重交通』にどのようなイメージをお持ちでしょうか。


⼀般的には「バス会社」というイメージが強いのではないかと思います。確かに、当社はバス事業を中⼼に「お客さま第⼀」「⾃⼰⾰新」「豊かな郷⼟づくり」を企業理念とし、三重県を中⼼とした地域の⽅々に⽀えられ、現在まで成⻑を続けてくることが出来ました。その基本理念はこれからも変わりませんし、信頼の源泉としてのバス事業はしっかりと守っていく必要があります。しかし、決してバス事業だけで成⻑してきたわけではありません。バス事業を通じて培った信頼を背景に、旅⾏業や不動産業、保険業など事業の多⾓化に取り組み、消費者ニーズの変化に柔軟に対応してきた結果、10の事業を営む三重交通になったのです。そして、現在では、運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの4つのセグメント、全25社で構成される三重交通グループの知名度と信⽤⼒を下⽀えする中核会社として、さらなる成⻑に加え、地域社会の発展に貢献していきたいと考えています。


当社を取り巻く環境は⼤きく変化しています。⼈⼝減少・少⼦⾼齢化に加え、AIやICTの進化など対処すべき課題も年々増加しています。今後は、バス事業の⽣産性向上や、付帯事業の拡⼤による経営基盤の強化、働き⽅改⾰の推進、新たな技術への対応、地域との連携強化などスピード感を持って取り組みを進める必要があります。そのためには、社員⼀⼈ひとりがお客さまのため、地域のために何が出来るかを必死に考え、チャレンジ精神を持って仕事に臨む情熱が必要です。


新しいことにチャレンジするのは、苦労や不安も伴い、壁にぶつかることもあると思います。しかしその時こそ、困難に⽴ち向かう気概が試される場であり、⼒を発揮するチャンスです。三重交通は、年齢やポジションに関わらず、何でも⾔い合える⾃由闊達な社⾵です。周囲と共同し、知恵を振り絞り、⼯夫と努⼒を重ね、壁を乗り越えた時には、必ず充実感や⾃⼰の成⻑、そして最終的には会社の成⻑が待っています。


三重交通で、お客さまのため、地元『三重県』のために貢献したい、いろいろな事業において経験を積んでチャレンジしたいという熱い思いを持った⽅とお会いできる⽇を楽しみにしています。